機動戦士ガンダム0083は、ユニバーサル・センチュリーを舞台に繰り広げられる一連のガンダム作品の中でも重要な位置を占めています。
本作では、一年戦争後にジオンの残党として活動するデラーズ・フリートが物語の中心となっており、彼らの信念や動機、組織の発展、そして彼らが画策した「星の屑作戦」が詳細に描かれています。
デラーズ・フリートは、組織の設立から戦力の確保、連邦軍との関係や協力者の確保、そして最後の戦いである星の屑作戦まで、その活動を追ってみました。
本記事では、同作品に登場する主要な組織であるデラーズ・フリートに焦点を当て、その背景や目的、そして彼らが物語にどのような影響を与えたかについて解説します。
これをみている方にとって、機動戦士ガンダム0083はどんな思い出ですか?
世代によっては『スーパーロボット大戦で知った』『リアルタイムでみていた』
そんな声が聞こえてきそうですね。
機動戦士ガンダム0083の一番の見どころは『ニュータイプ』が出てこないところではないでしょうか?
熱い『漢』たちの生き様について、振り返りたいと思います。
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デラーズ・フリートの起源と設立
「ザクか……連邦に下ったのか。その姿は偲びん。」
一年戦争に負けたジオンの残党勢力が武装蜂起したデラーズ紛争。いわゆる星の屑作戦の開幕となる戦いで、ガンダム試作2号機を奪いに来たガトー小隊の一員による一言。
ジオンとしての矜恃が滲む。 pic.twitter.com/AYL3XcSUq7— 和三盆💀 小説書き&育児/創作系フォロバ (@wasanbong) May 5, 2023
デラーズ・フリートの設立は『宇宙世紀0081』と言われています。
(間違っていたら誰か教えてください)
一年戦争後のジオン残党とデラーズ・フリート
一年戦争終結後、ジオン公国軍は敗北し、地球圏での勢力を失いました。しかし、戦争の終焉は全てのジオン残党が消えたわけではありませんでした。その中でも、デラーズ・フリートは特に目立つ存在でした。
彼らは、エギーユ・デラーズをリーダーとする小規模ながらも高い戦闘力を持つジオン残党の一部であり、宇宙世紀0083年には、いわゆる「星の屑作戦」を実行し、地球連邦軍と激しく戦った組織です。彼らは独自の目的と理念を持ち、ジオンの理念を再び広めようと活動し始めます。
エギーユ・デラーズの信念と組織設立への動機
デラーズ・フリートの創設者であり、指導者でもあるエギーユ・デラーズは、ジオン公国軍の元軍人であり、一年戦争で戦った経験を持っています。
彼は、ジオン公国軍が敗北した後も、ジオンの理念に執心し、地球連邦政府に対する反発と不満を抱いていました。
デラーズは、連邦政府が地球圏の民を圧制し、人類を滅亡へと導いていると考え、ジオンの理念を再び広めるべく、デラーズ・フリートを設立することを決意します。
彼の目的は、連邦政府に対抗する力を持つ組織を作り、地球圏の民を解放することでした。
デラーズ・フリートの初期メンバーと彼らのバックグラウンド
デラーズ・フリートの初期メンバーは、エギーユ・デラーズをはじめとするジオン公国軍の元軍人たちで構成されていました。
彼らは、一年戦争でのジオン公国軍の敗北にもかかわらず、ジオンの理念に共感し、デラーズのもとに集まりました。
その中には、アナベル・ガトー、シーマ・ガラハウ、そしてカリウスなど、様々な思いを持つものが集まりデラーズ・フリートの戦力として活動を始めます。
アナベル・ガトーは、旧ジオン公国軍で「ソロモンの悪夢」として恐れられたエースパイロットで、星の屑作戦では重要な役割を果たしました。
シーマ・ガラハウは、狡猾で野心的な女性指導者で、シーマ艦隊を率いてデラーズ・フリートに協力しましたが、彼女自身はデラーズの理念には必ずしも心酔していませんでした。
カリウスは、ガトーに忠実な士官であり、様々な局面でガトーを補佐しています。
これらの初期メンバーは、デラーズ・フリートの基盤を築くために尽力しました。
彼らはジオン残党の一部として、地球連邦軍と戦い、ジオンの理念の元に活動していたのです。
小まとめ
デラーズ・フリートは、一年戦争後のジオン残党の中でも特に注目に値する組織であり、その活動は『機動戦士ガンダム0083』で詳しく描かれています。
エギーユ・デラーズの信念と組織設立への動機、そしてデラーズ・フリートの初期メンバーと彼らのバックグラウンドについて理解することで、彼らの思惑や志、そして彼らがどのようにしてジオンの理念を追求し続けたかが明らかになります。
デラーズ・フリートの物語は、ガンダムシリーズの中でも特に独特な魅力を持っており、多くのファンに愛され続けています。
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組織の発展とその活動
一枚岩と見られたデラーズ・フリートですが、実際はシーマの存在、アナハイムとの関わりなど複雑なものでした。
その組織が、一体どのように構成されていたのかを改めて見ていきましょう。
デラーズ・フリートの構成と階層
デラーズ・フリートは、エギーユ・デラーズをトップとする軍事組織であり、彼の直属の部下たちが彼を支え、様々な部隊や艦隊が階層構造を形成していました。
組織内では、デラーズの権威が絶対的であり、彼に忠誠を誓う士官たちが重要なポジションに配置されていました。また、組織の中には、技術者や兵士、さらには一部の地球連邦軍からの離反者も含まれていたことから、組織全体の構成は多岐にわたっていました。
軍事力の確保と戦力の強化
デラーズ・フリートは、一年戦争後の混乱期を利用して、様々な手段で軍事力を確保し、戦力を強化しました。ジオン残党の中から優秀な兵士や技術者をスカウトすることにより、組織の基盤を強固にしました。
また、秘密裏に開発された最新鋭のモビルスーツや戦艦を配備することで、戦闘力を向上させ、地球連邦軍に対抗できる力を持つようになります。
さらに、デラーズ・フリートは、アナハイム・エレクトロニクスなどの企業と裏取引を行い、技術支援や資金援助を受けることで、より強力な兵器を開発・調達し、これにより、デラーズ・フリートは地球連邦軍と対峙し、星の屑作戦を展開するだけの力を手に入れることに成功しています。
連邦軍との関係と協力者の確保
デラーズ・フリートは、地球連邦軍との関係を慎重に築き、内部から協力者を確保することで、様々な情報や資源を得ています。
また、地球連邦軍内部の腐敗や不正に反発する者たちが、デラーズ・フリートに加わることで、その戦力をより一層強化しました。
協力者たちの情報や支援により、デラーズ・フリートは地球連邦軍の動向を把握し、自らの作戦をより効果的に実行しており
また、連邦軍内部の協力者を通じて、秘密裏に連邦軍の最新技術や情報を入手し、その技術を活用して独自の兵器開発を行うことができました。
これらの活動を通じて、デラーズ・フリートはジオンの理念を継承しつつ、地球圏の支配権をめぐる勢力争いにおいて、地球連邦軍と互角に渡り合えるだけの戦力と組織力を築き上げています。
そして、彼らは「星の屑作戦」という大規模な作戦を展開し、地球圏における勢力バランスを大きく揺るがすこととなります。
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星の屑作戦とその目的
いよいよ、あの名シーンについてですね。
恐らく、ガンダム史上でもTOPに残る名シーン、名セリフが生まれた星の屑作戦とはいった何だったのでしょうか?
星の屑作戦の概要と進行
「星の屑作戦」は、デラーズ・フリートが機動戦士ガンダム0083の物語中で展開した大規模な作戦です。
この作戦は、核兵器を使用して地球連邦軍の艦隊を攻撃し、その後、コロニーを地球に落として、地球環境を大きく変えることで地球連邦政府の支配力を弱体化させ、ジオン公国の復活を目指すという野望を秘めていました。
作戦は慎重に計画され、多くの兵士や戦術が用いられましたが、地球連邦軍とアナベル・ガトー率いるデラーズ・フリートの戦いの末に失敗に終わります。
作戦の目的と意義
出典:YouTube
星の屑作戦の目的は、ジオン公国の理念を再び蘇らせることにありました。作戦の中心人物であるエギーユ・デラーズは、一年戦争後もジオンの理念を忘れず、独立した宇宙国家を樹立することを目指していました。
地球連邦政府が宇宙コロニーの支配権を維持し続ける限り、その目的は達成されないと考えたデラーズは、星の屑作戦を実行に移しました。
この作戦により、地球連邦政府の権威が揺らぎ、ジオン残党が復活することを期待していたのです。
主要登場兵器とその役割
星の屑作戦では、さまざまな兵器が登場しました。デラーズ・フリートは、連邦軍から強奪した試作2号機ガンダム(RX-78GP02A)を核兵器での攻撃のためガトーを出撃させ、連邦軍の艦隊を攻撃します。
その後、アナベル・ガトーが搭乗するAMA-002 ノイエ・ジールは、高い機動性と火力を持ち、デラーズ・フリートの主力の要となりました。
一方、地球連邦軍は、新開発の試作1号機ガンダム(RX-78GP01)や試作3号機ガンダム(RX-78GP03)など、高性能なモビルスーツを投入し、デラーズ・フリートを迎え撃つことになります。
試作1号機ガンダムは、主人公コウ・ウラキが搭乗し、様々な戦闘で活躍します。試作3号機ガンダムは、オーキスという大型兵器を装備し、コロニー落としを阻止するために出撃します。
さらに、デラーズ・フリートのAGX-04 ガーベラ・テトラは、シーマ・ガラハウが搭乗し、連邦軍との戦闘で独特の戦術を展開します。
『ガンダム試作4号機を改修した『ガーベラ・テトラ』の活躍をどう捉えるかは視聴者次第のところではありますね』
「ハッハッハッハーーーーっ」
「お前はいったいどっちの味方だー」
「ナニ?」(グサッ)
(0距離で撃たれる寸前)←今ここ pic.twitter.com/CPpXa2eMBP
— p.e.n.n.y.1 (@penny_1x) November 30, 2021
また、MS-14Fs ゲルググM(指揮官機)やMS-09F/Trop ドム・トローペンなど、従来のジオン公国軍の兵器も引き続き使用され、デラーズ・フリートの戦力の一部を担っていました。
これらの兵器が繰り広げる激しい戦いの中で、星の屑作戦は次第にその結末へと向かいます。地球連邦軍は、デラーズ・フリートの企てを知り、彼らを追い詰めていく。しかし、デラーズ・フリートの壮絶な戦いと犠牲にもかかわらず、最終的には星の屑作戦は失敗に終わります。それでも、彼らの戦いは後世に語り継がれ、ジオン残党の精神を象徴する物語となりました。
デラーズ・フリートと地球連邦軍との対立
デラーズ・フリートとの戦いに臨みました。試作1号機ガンダムは、主人公コウ・ウラキが搭乗し、様々な戦闘で活躍します。試作3号機ガンダムは、オービタルフレームという大型兵器を装備し、コロニー落としを阻止するために出撃します。
さらに、デラーズ・フリートのAGX-04 ガーベラ・テトラは、シーマ・ガラハウが搭乗し、連邦軍との戦闘で独特の戦術を展開します。また、MS-14Fs ゲルググM(指揮官機)やMS-09F/Trop ドム・トローペンなど、従来のジオン公国軍の兵器も引き続き使用され、デラーズ・フリートの戦力の一部を担っていました。
これらの兵器が繰り広げる激しい戦いの中で、星の屑作戦は次第にその結末へと向かいます。
地球連邦軍は、デラーズ・フリートの企てを知り、彼らを追い詰めていく。しかし、デラーズ・フリートの壮絶な戦いと犠牲にもかかわらず、最終的には星の屑作戦は失敗に終わります。
それでも、彼らの戦いは後世に語り継がれ、ジオン残党の精神を象徴する物語となりました。
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デラーズ・フリートの最後とその遺産
『漢』たちが命を散らせてまで成し遂げたかった『星の屑作戦』のその後はどうなったのでしょうか?
星の屑作戦の結末とデラーズ・フリートの散りゆく姿
機動戦士ガンダム0083では、星の屑作戦の結末が描かれます。デラーズ・フリートは地球連邦軍との激戦を繰り広げるものの、結果的に作戦は失敗に終わります。これにより、多くのデラーズ・フリートのメンバーが命を落とすこととなります。
ガトー少佐は、最後の戦いで重傷を負いながらもノイエ・ジールで連邦軍艦隊に立ち向かい、果敢に戦い抜きます。最後は機体がボロボロになりながらもサラミスに特攻し、散っていきます。
これによって、デラーズ・フリートは事実上壊滅状態となり、残されたメンバーは散り散りになることとなります。
ジオン残党の行く末とネオ・ジオンへのつながり
デラーズ・フリートの散りゆく姿は、その後のジオン残党やネオ・ジオンとの関連を示唆しています。
作戦の失敗により、多くのジオン残党が逃亡や潜伏を余儀なくされますが、彼らの思想は消え去ることはありません。
実際、一部の残党はアクシズへ逃れ、後にネオ・ジオンを結成することになります。彼らは、ジオン公国の理念を継承し、連邦政府への反抗を続けることとなります。
ガンダムシリーズにおけるデラーズ・フリートの意義と影響
機動戦士ガンダムシリーズ全体を見ると、デラーズ・フリートは重要な位置を占めています。
彼らの登場により、ジオン残党の存在と彼らが抱く信念が明らかにされるとともに、物語の舞台をユニバーサル・センチュリーにおける政治的な背景へと広げていきます。
また、デラーズ・フリートはネオ・ジオンや他の反連邦組織への布石として機能しており、シリーズ全体の連続性を高める役割を果たしています。
これにより、機動戦士ガンダム0083は、ジオン公国やネオ・ジオンを含む一連のガンダム作品において、物語の橋渡しを担当する重要な作品となっています。
さらに、デラーズ・フリートの存在は、複雑な政治背景や登場人物たちの抱える思惑を浮き彫りにし、物語に深みと広がりを与えています。彼らが抱く信念や行動原理が、他のガンダムシリーズの登場人物たちにも影響を与え、連邦政府に対する反抗や独立を求める組織が現れるきっかけとなっているのです。
デラーズ・フリートが登場する機動戦士ガンダム0083は、ガンダムシリーズにおける重要な要素を盛り込んでおり、これらの要素が物語を豊かにし、続く作品へと繋がっていくことがわかります。彼らが描くジオン残党の苦闘と散りゆく姿は、ユニバーサル・センチュリーを舞台にしたガンダムシリーズの魅力をさらに引き出していると言えるでしょう。
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デラーズフリート:パイロット
名前 | 英語名 | 所属 | 出演話数 | 略歴 |
アナベル・ガトー | ANAVEL GATO | ジオン公国軍・大尉 → デラーズ・フリート・少佐 | 1~13話 | 「ソロモンの悪夢」として知られるエースパイロット。GP02Aとノイエ・ジールに搭乗する |
ゲイリー | GAILY | デラーズ・フリート・少尉(MSパイロット) | 1話 | トリントン基地を襲撃したドム・トローペンのパイロット。戦死した模様 |
デトローフ・コッセル | DEATROAF KOCSEL | ジオン公国軍 → 宇宙海賊シーマ艦隊 → デラーズ・フリート・大尉 | 5~12話 | シーマ艦隊の旗艦リリー・マルレーンの艦長で、シーマの副官。ノイエ・ジールにブリッジを破壊され、宇宙に吸い出され死亡 |
エギーユ・デラーズ | AIGUILLE DELAZ | ジオン公国軍 → デラーズ・フリート司令官 | 1~13話 | オペレーション・スターダストの首謀者 |
ボブ | BOB | ジオン公国軍 → デラーズ・フリート中尉 | 1~2話 | ザメルのパイロット、トリントン基地にダメージを与える |
アダムスキー | ADAMSKI | ジオン公国軍 → デラーズ・フリート少尉 | 1~2話 | トリントン基地を襲ったドム・トローペンのパイロット |
ノイエン・ビッター | NEWEN BITTER | ジオン公国軍・少将 → キンバライド基地司令 | 4話 | キンバライド基地の司令官、ガトーのGP02A脱出を支援する |
シーマ・ガラハウ | CIMA GARAHAU | ジオン公国軍 → 宇宙海賊シーマ艦隊の長 → デラーズ・フリート中佐 | 5~13話 | シーマ艦隊の司令官、GP03に挑むが敗れる |
カリウス | KARIUS | ジオン公国軍 → デラーズ・フリート軍曹 | 8~10, 13話 | ガトーの直衛を務める軍曹、ニナを託される |
クルト | KULT | ジオン公国軍 → 宇宙海賊シーマ艦隊 → デラーズ・フリート中尉 | 6~7話 | シーマの部下、ヴァル・ヴァロの足止めで敗れる |
ケリィ・レズナー | KELLEY LAYZNER | ジオン公国軍大尉 → 民間人(ジャンク屋店主) | 6~7話 | 隻腕のジャンク屋、MAヴァル・ヴァロでGP01-Fbに挑むが敗れる |
ヴィリィ・グラードル | BILY GLARDLE | ジオン公国 |
デラーズフリート:戦艦とMS(モビルスーツ)
型式 | 機体名 |
MS-06F2 | ザクII F2型 |
MS-09F/Trop | ドム・トローペン |
YMS-16M | ザメル |
MS-09R-2 | リック・ドムII |
MS-21C | ドラッツェ |
MS-14F | ゲルググM |
MS-14Fs | ゲルググM(指揮官機) |
AGX-04 | ガーベラ・テトラ |
MS-05 | ザクI |
RX-78GP02A | ガンダム試作2号機 |
AMA-002 | ノイエ・ジール |
漫画『0083 REBELLION』 | アッザム改修型 |
漫画『0083 REBELLION』 | ラング |
MA-06 | ヴァル・ヴァロ (フルミッションモード) |
グワデン | |
ムサイ後期型 | |
リリー・マルレーン | |
(CDブック『ルンガ沖砲撃戦』) | チベ |
パゾク | |
パプア |
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